2023年10月28日、座・高円寺において最終選考会を開催しました。
日本全国から寄せられた1,057作品(高円寺291件、阿佐ヶ谷263件、荻窪243件、西荻窪260件)のなかから第二次審査を通過した全20作品(4駅各5作品)が、審査員の小説家・角田光代さん、酒場ライター・パリッコさんによる講評とともに紹介されました。いずれも、街の特長、個性をとらえた素敵な作品ばかりです。
講評を終え厳正な審査の結果、以下4作品が受賞作として選ばれました。応募いただきました作者のみなさま、おめでとうございます!またご応募いただいたみなさま、ありがとうございました。
受賞作品は今後イメージポスターなど、中央線あるあるプロジェクトの情報発信の中で活用する予定ですので、様々な場面で街を彩ってくれることでしょう。
優秀賞受賞作品
【高円寺】すべての路地が、だれかの聖地。/ 藤田洸介さん
「講評の際に”青春を思い出す街”という話も出ましたが、高円寺には、この路地のこの店よく行ったなという思い出が一人一人にある街だと思うので、それがよく表れていると感じました。(パリッコさん)」
「何もない普通の道でも、どんなに小さな道でも、誰かにとっては特別な思い出がある、そんな街だと思うので、とても詩的な表現だなと感じました。(角田光代さん)」
【阿佐ヶ谷】七夕の願いはジャズのリズムに乗せて / ケイティさん
「阿佐ヶ谷は”落ち着く街”という印象があり、居心地の良さを感じる街です。阿佐ヶ谷の魅力をぎゅっと詰め込んだ、阿佐ヶ谷そのものを表すキャッチコピーだと思います。(パリッコさん)」
「阿佐ヶ谷といえば思い浮かぶ、阿佐谷七夕まつりや阿佐谷ジャズストリートの要素が入っていて、きれいにまとまっていると思います。七夕とジャズを並べてストンと落ち着くのは日本中でも阿佐ヶ谷だけではないでしょうか。(角田光代さん)」
【荻窪】文化を探訪。グルメを堪能。/ asakoさん
「正直、荻窪と聞いてもグルメしか思い浮かばず、こんなにも文化的な街だとは知らなかったためこの企画で知るきっかけになりました。(パリッコさん)」
「井伏鱒二や与謝野晶子等、日本を代表する文化人が住んでいたとされる文化の面と、美味しい食べ物があるグルメの街という2つの荻窪の特徴が入っており、リズムもいいなと思いました。(角田光代さん)」
【西荻窪】しまった。この街、沼だった。/ タロー41号さん
「それぞれの街に魅力があるところが4駅エリアの好きなところですが、この歳になって辿り着くところは西荻窪なのではないかと最近感じており、自分自身、確かに沼だなと実感しています。何気なく通ったり住んでみたら後から良さに気付くような魅力に溢れる街をよく表していると思います。(パリッコさん)」
「『しまった』で始まっていて最初はネガティブなイメージを受けますが、ぬる~っとポジティブなイメージに変わっていく感じが、西荻窪らしさや居心地の良さを表していて、非常にうまい表現だと思いました。(角田光代さん)」
総評 審査員長・角田光代さん
杉並区内の4駅エリアは、中央線という1つの路線で、距離も近いため、雰囲気が似ていてもおかしくないはずですが、こんなにバラエティに富んでいて個性が際立つ街はないなと日頃から感じています。今回、皆さまからご応募いただいたキャッチコピーを拝見して、それらがとても表現されていて非常に素晴らしいと思いました。また、企画としてすごく面白かったです。今回選ばれたキャッチコピーが今後活用されるのが楽しみです。
杉並4駅・街の魅力キャッチコピー 佳作
高円寺
心も踊る街、高円寺。/ 松庵さん
食べて、飲んで、踊って、笑おう。/ asakoさん
青春が終わらない街、高円寺 / 313さん
いい感じ、高円寺。/ えみさん
阿佐ヶ谷
ゆるく、ゆっくり、好きになる。 / Kenさん
はじめてだけど、来たことあるな。/ タロー41号さん
ぶらりと来たら、もう抜け出せない。/ 晴れたらいいねさん
ちょうどいい街、阿佐ヶ谷 / ひゅーまさん
荻窪
この窪みにハマる。/ ゆきちさん
ふらりと荻窪、ひらりとロマン。/ 夏舟さん
文化人に愛され 昭和を残す街 / 浦城亮祐さん
音楽もすする街、荻窪 / 江田江津子さん
西荻窪
派手じゃないけど地味じゃない / 村尾のんさん
古書店に古雑貨 時間旅行の純喫茶 / もちすけさん
やばっ、ニシオギに住みたくなってる。/ 松庵さん
文庫本持って珈琲一杯。いい休日、あります / めごみさん