メニューからインテリア、全てにセンスが光る

JR高円寺駅南口から徒歩約7分、2018年４月にオープンした多国籍料理店 itoma morning and night。
店主の野生（のしょう）真弓さんは、「30歳までに自分のお店を出す」を目標に自分の好きを集めたお店として開始した。店名の”itoma”には、客が”お暇（いとま）”を作り、店での時間をゆったりと過ごしてほしいという店主の思いがこめられている。デザイン会社での勤務経験があり、内装や料理、国内外の蚤の市やセレクトショップから集めた食器や小物などいたるところに色彩や造形のセンスが光る。

彩も綺麗なモーニング、日々の楽しみや体験に

モーニングは800円（AとBの２種）。２週間ごとに更新され、スープとパンのセットを２種類の中からドリンクと合わせて選ぶことができる。旬の食材を使った料理は季節感や素材のおいしさとスパイスやハーブを使った味や香りが楽しめる。店主は触感に奥行きを持たせることにこだわっている。取材日のメニューは「パプリカと新人参のスープ　新玉葱クリーム　夏フルーツバターのパン」と「茄子とカリフラワーのポタージュ　ズッキーニサンド　紫蘇ジェノベーゼ」だった。

色や味の被りがないように毎回新しいメニューを１から考えるのは大変だが、お客さんのおいしいの一言が何よりの喜びとのこと。良心的な価格は日常使いをしてほしいという思いからで、常連客は週１回のペースで訪問し、変わるメニュー１つずつを楽しんだり、遠方からの旅行客も朝一番の旅体験として楽しむ方が多いそうだ。

ほっと息を抜くイトマを楽しむ

ディナーは野菜中心の多国籍料理、夏季は餃子を提供する。女性の一人客が多いが、自然と隣同士で会話が弾んだり、料理をシェアしたりしているそうだ。日々の喧騒から少し離れて、ゆったりとイトマを楽しむのはいかがだろう。

取材・撮影：福山一生